不思議な音の国 下巻を使っている生徒さんと、終えたものの指の癖がある生徒さんに「毎日のゆびの練習2」をしてもらっています。
私が勝手に作った内容のもので、数ページしかないです。
ただ、1ページ目はロシアの「スケールとアルペジォ」の最初のページから抜粋しました。

指の支えをしっかりと作る目的と 1、2においては手首で音を離すことの念押しの意味で選びました。
1,2の手首は結構できるようになっています。
「まいにちのゆびのれんしゅう1」もあるのですが、そちらは2~5音のレガートの練習で、スラーの最後は手首を持ち上げて離すことのみの練習です。
ここで弾き方ができない生徒さんは、残念ながら2には進めません。
年齢が上がって来ると、指摘されると落ち込んでしまう生徒さんもいるので、手のことは私は言えなくなります。
適した時期に適したことができると良いのですが、年齢や性格によってタイミングをなくしてしまうこともあるなと思ます。
大人になってから趣味でピアノをまた再開する生徒さんが私の所には結構いらっしゃいます。
他の先生に習っていた生徒さん方ですが、ご本人自らこれができなければとか、わからなければ自分が好きな曲は弾けないんだなと気付かれてレッスンを再開されています。
ピアノが嫌いになってしまうことの方が教えている身としては悲しいことなので、40歳を過ぎたらまたレッスンを受けたくなるかもしれませんし、70歳になってからかもしれませんし、数十年後にそうなってくれたら良いと思います。
だいぶ遠い未来のために教える方の基準も数段階持っている必要があると思います。
さて、話を指の練習2に戻しますが、3の練習に関して。
これは腕が下がっていたり、重心が中央に置かれたままでは上手く弾けません。
5、4指と弾きにくそうな指から始まりますので、重心をまずは5の指に載せなければいけません。
弾き方を習わずに来た生徒さんは100%重心を真ん中(といっても2や3に重さが載せられているわけでもないのですが)において54を弾きづらそうにしています。
指もあちこち向いて暴れます。
端の指に重心を載せる感覚を知ってもらう必要があります。
どうしようかと思っておりましたら、ちょうどイリーナ先生が良い動画を上げて下さっておりました。
5の指を弾いたまま4・3・2・1と一音ずつ音が離れるように弾いていきます。
例えば、右でしたらソを弾いたままファ・ミ・レ・ドと弾いていきます。
一音弾いたら必ず5に重心をしっかりと戻します。
(動画を探しましたが見つけられませんでした・・)
端の指に重心が載らない生徒さんは、弾く音のことしか考えていませんので、最初の2~3回は上手く出来ません。
壁に寄り掛かるように、一音弾いたら5の指に寄り掛かるとやっていると感覚を掴めます。
それを身に付けるかは練習時の意識次第です。
だから自宅にコーチ代わりになる親御さんがいると習得が短期で済むのです。
コーチ代わりになるためにはレッスンに同伴し、一緒にその様子を見て下さることが必要になります。
その必要性を感じる親御さんのお子さんが、結局はより本格的なレッスンへと繋がります。
ただ、趣味でも間違ったことは身に付けてもらいたくないと思います。
時間がかかっても出来るだけ本当のことを知り、出来れば身に付けてもらいたいと思っています。