以前からの課題でもあるのですが、リズム感の良くない生徒さんたちにどうやってリズム感を付けられるようにするか。
この場合のリズム感とは、切れの良さとかノリの良さといったことではなく、単に同じテンポを保つということ。
しかも、「テンポ走ってるよ」とか「遅くなってきてるよ」というものではなく、
一体どう数えたら4分音符と2分音符が同じ長さになるのかとか、4分音符と8分音符、またはその逆が同じ長さになるのかという、そういう意味です。
音符の長さを覚えていないということではなく、心臓の鼓動や脈となる刻みがないのです。
本人はリズムが違うことには気付かないので、直しても直しても振り出しに戻る感じです。
昔からそのような生徒さんは時々いらっしゃいました。
そしてそれを直すことは容易なことではありません。
経験を重ねて改善に向かうと良いのですが、改善に向かう前に辞めてしまわれたり、改善せぬまま10年以上の時が過ぎたり・・
最近なぜかそのような生徒さんが多く、一体どういうことだろうと思っています。
時間の感覚を作る力なのだと思いますが・・
物の長さは定規のメモリを見ると測れます。たとえ定規が目の前になくとも、経験から目分量で予測できます。
ところが、音楽は見えないので自分の中にメモリを構築する必要があります。
放っておいても悪化するだけなので、まずは音楽には脈の様な一定の刻みが存在することを感覚として認識してもらわなければなりません。
その人が持ち合わせていない概念を持ってもらう。
そこからスタートかなと思います。
問題になるのが大人の生徒さん。
大人の方はご本人の意思でレッスンを始められているので、身に付けたいお気持ちは子どもの生徒さんより強いです。
自宅で自主練できるものなら、したいと思っていらっしゃいます。
ところがリズムは間違っていてもご本人は気付かないので、これで本当に合っているのかなとご自身に疑念が湧いてこられます。
私もそれが気になっていましたので、得策がありませんでした。
それが最近始めたことで、もしかしたら効果があるかもと思ったものがあります。
またしてもイリーナ先生発信ですがこちらです。
レッスンでのリズム打ちは名刺大の手作りリズムカードやフォルマシオン・ミュジカルのテキストで叩いてもらっています。
それらを生徒さんは持っていないので、それもありご自宅でのリズム打ちは強くお勧めできていなかったのですが、動画にある方法でしたら紙に好きなように書いて作ると良いので可能です。
4段あれば十分です。それを音楽が続いている間何度も戻ってペンなり指なりでタッチして行けば良いのです。
左右で色を変えてあるのは良いアイディアです。
右手がいつの間にか左手担当の所をタッチして気付いていない時に、「右手も青いところタッチしていますよ」と言うと気付いて下さいます。
私は左右の真ん中に線を薄く入れています。
リズムが苦手な人は紙に書いたこの方法が良いですが、レッスンだけで大丈夫な人にはカードを上下に置いて音楽と一緒に膝を叩いてもらっています。
3連符や付点のリズムなど特訓したいリズムに絞って、ササッとします。
動画の音楽はAngry Birdsというアニメのもののようです。
こちらに色々ありました。
テーマとリオをダウンロードし、MP3にしてスピードチェンジャーのアプリでテンポを遅くして使っています。
出来るようになってきたら是非100%のテンポでしたいと思っています。
大人の方もこの音楽は抵抗がありません。
もちろんクラシック音楽でも良いわけです。ラデツキーマーチとか刻みのはっきりしたものは使い易いと思います。
子どもの頃にたくさん遊ぶことは必要なのだろうと思います。
縄跳びでも良いからしてほしい・・
受け身で聴いたり見たりでは得られないことが、自分で実際に体を動かすことで得られるはず・・
私は小学生の頃よく遊んだ気がします。
一体いつピアノを練習していたんだろうと、そちらの方の記憶がないくらいです。![]()

